院内対診

今日は部長の外来日なのだけど午後から重要な行事があるのでお鉢がこちらへ.咽頭に癌のある方で肺門部のリンパ節が腫れてるのだけどリンパ腫かサルコイドーシスではないかと.診察.確かに表在リンパ節は腫れてませんね.画像,えーっと…これ,肝臓内にも肺門部にも縦隔にもPET強陽性のスポットはあるわ,ガリウムも集まってるわ,骨スキャンするとL4にがっちり集積はあるわ.こりゃ,普通に考えれば上咽頭癌の遠隔転移でしょうねぇ.途中の頚部リンパ節が腫れてないからと言って転移を否定する材料にはなりませんし,サルコイドーシスとしてはACEの値はぜんぜん高くないし.
ってことで,サルコイドーシスならやっぱり呼吸器の先生だよね,とご相談に出向く.既に呼吸器外科には対診されてるので,信頼する呼吸器内科の先生に.やっぱりねぇ.考えにくいですよね.とりあえずL4のMRIを撮っていただいて,遠隔転移が疑われるようならやっぱり一元的にすべてを転移と考えるべきでしょうね.
で,お返事書き書き.確定診断は開胸もしくは内視鏡的縦隔・肺門部のリンパ節生検しかないでしょうね.そこまでやるかどうかは主治医の判断.お気の毒だけど患者さんは病期IVでしょうねぇ.